「タフタ」生地ってどんなもの? お手入れは?
結婚式や発表会など華やかな催しの時に着るおしゃれ着の素材としても使われる「タフタ」という生地をご存知でしょうか?
あまり耳馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。
今回は「タフタ生地」についてご紹介します。
タフタ??
服飾に詳しい方は「タフタスカート」や「タフタ裏地」という言葉を聞いたことがあるかも知れません。
「タフタ」は生地の名前
タフタとは光沢がありシャキっとした軽い素材として知られています。
昔、ペルシャ語で「タフタ」と呼ばれる滑らかに輝く絹製の生地が作られていました。
縦と横の糸の太さを変えて織るタフタ生地は、ごく細かい畝が表面に表れます。
この独特な織物には玉虫のように光を反射させるものもあります。
光沢がある生地と言えばサテンを思い浮かべる方もいるでしょう。
タフタとはサテンやオーガンジーなどと同じ、平織りした生地の名称なのです。
結構身近にあるタフタ
光沢があってシャリ感がある生地は、ウェディングドレスやイブニングドレスなどにも使われています。
生地に適度な硬さがあるため、スカートの裾がきれいにAラインに広がり華やかさが作れるからです。
「ドレスなんか普段着ないからタフタなんて知らなくてもいいし」
そう思われたアナタ、実は結構身の回りのものにも使われているんです。
リボンや衣類の裏地、傘などの生地にも利用されているんですよ^^
「タフタは絹製ってさっき書いてたし」
と思わたかもしれません(^_^;)
実は最近はシルクタフタよりもポリエステルやナイロンタフタといった合成繊維のものが主流なのです。お陰でコストがぐっと下がりました。
タフタの良さは安さと光沢だけではありません。生地のコシにも特徴があります。
光沢が美しいサテンにもツルっとした肌触りがありますが、同時にトロっとしたしなやかさがあり、ボリューム感を出そうとすると生地がたくさん必要で重くなってしまいます。
その点タフタは薄くても程よい硬さがあるため美しい膨らみが表現できます。
ドレスもリボンも、ぺしゃんこでは華やかさに欠けますからね。
タフタと撥水加工
表面が滑らかで軽く、サラッとした特徴を持つタフタは、撥水加工とも相性が良いので傘の生地に使われたりもしています。
雨傘だけでなく、折り畳みの日傘としても活躍していますね。
また布製のクラッチバッグの表生地としても使わています。
タフタ生地製品のお手入れ
タフタ生地は色々なものに利用されているとご紹介しました。
ではお手入れ方法は?
タフタのブラウスなどの衣類
光沢を活かしてブラウスやスカートなどにも使われています。
シワにもなりにくく程よく上質感が楽しめます。
洗濯をしたい場合には必ず取り扱い表示を確認してください。
ポリエステルやナイロン、キュプラ、レーヨンなどの繊維で織られている生地ですから「必ず水洗いできる」とは言えません。
例えばキュプラ80%、ポリエステル20%のタフタブラウスはサラッとした肌触りで人気がありますが、洗濯機では洗えません。
必ずおしゃれ着洗い洗剤で手洗いです。
そして手洗いの場合でも、極力水に浸けている時間は短くしてください。
キュプラは水が苦手なのです。
しかしこれがポリエステル100%のタフタなら、家庭でも簡単に洗濯ができます。
どんな繊維でタフタが織られているのかによって、取り扱いタグが違います。
タフタの裏地
タフタはシワになりにくくサラッとした感触が気持ちいいので、ジャケットやコートの裏地としても活躍します。
タフタの裏地を使ったジャケットを着るときにも、どんな素材の繊維なのかを気をつけてみると、静電気の軽減に繋がります。
簡単に説明すると、ナイロンタフタ裏地のジャケットの下にウールのセーターを着ていると、同じ極の電気を帯びるため摩擦があっても静電気は少ないのですが、ナイロンタフタ裏地のジャケットの下にポリエステル製のフリースを着ていると、真反対の極の電気が起こり静電気が起きやすい・・・ということです。
静電気についてはこちらでも詳しくご説明していますので、合わせてお読みください。
衣類に静電気が起きやすくなるとパチパチして不愉快であるだけでなく、ホコリなども付きやすくなります。
静電気を防止する着合わせや、スプレーなどを使ってしっかり予防しましょう。
タフタのバッグ
フォーマルなクラッチバッグの表地に使われることもあるタフタは、防水加工なども施されていることが多いものです。
しかし汚れてしまったらどの様にお手入れしたらいいでしょう?
普段のお手入れは固く絞ったきれいな布で優しく拭いてから陰干ししますが、シミや汚れが付いてしまった時には残念ながら家庭では洗えない場合が多いです。
これはタフタ生地が、というよりもバッグの芯地に紙素材が使われている場合が多いためです。
水が浸透してしまうと形が崩れてしまうのです。
またタフタ生地を紙製の芯地に貼り付けていることも多く、水に濡れることで接着剤が剥がれてしまいます。
タフタのお洋服をお手入れしたい時は、ぜひクリーニング店にお持ちください。
タフタ素材のバッグのお手入れの場合は、バッグの造りによってご対応の可否が異なりますがお気軽にご相談ください。
汚れを落とすだけでなく定期的に撥水加工も施しておけば、更に安心ですよ。
お洗濯の疑問やご不明なことがあれば、山口県岩国市の【さくらクリーニング】にご相談ください(^O^)/