寝具でときどき見る、「綿マイヤー」とか「マイヤー毛布」ってなんだろう?
「マイヤー毛布」という言葉、聞いたことはあるけど良く知らない、という方は多いかもしれません。
マイヤー毛布とは?
マイヤーとは素材の名前ではなく、製法に由来する呼び名です。
今から50年ぐらい前にドイツのカールマイヤーというメーカーの紡績機械とその方法から「マイヤー毛布」と呼ばれるようになりました。
毛足が長く、柔らかさがある
マイヤー毛布の特徴はこの「毛足」と「手触り」でしょう。
肌触りに大きく関わるパイル糸がふんわり感やボリュームを生み、底部は基布にしっかりと支えられています。
毛足は長いものから短いものまで様々です。
保温性に優れている
毛足が長くてふかふかした布ですから、たくさんの空気を抱え込んで大変温かい毛布が作れます。
保温効果が高いのですね。
肌触りが良くてふわふわの温かい毛布、それはもう気持ち良いことこの上ないです。
しかし素材としてはアクリル製、ポリエステル製、またはその混紡のものが多いです。その場合、保温性に優れている一方で吸湿性は低く、汗ばんだ時にはジメジメじっとりとしてしまうこともあります。
少々おもめ
マイヤー毛布は化学繊維を二重に重ねて作られていることがほとんどです。
毛足もある程度長く、生地が二重になっていると気になるのは「重さ」です。
サイズや厚みにもよりますが、ずしっとした重さが感じられるでしょう。
冬場はやや重めの掛布団の方が良く眠れる、という方にはお勧めです。
二重に重ねて作られるマイヤー毛布に対して、ニューマイヤー毛布というものもあります。
こちらは生地が二重ではなく一重です。
かさばらず、重さも半分ですから扱いやすいですね。
化繊の毛布は静電気が起きやすい
マイヤー毛布は化学繊維性のものが多く、確かに温かいのですが静電気が起きやすいところが困りものです。
パチパチしたり髪の毛が纏わりついたり、毛布にホコリが付きやすくなったりして悩むことになりかねません。
できれば購入する際に「静電気防止加工」を施したものを選ぶか、クリーニングに出して「帯電防止加工」をご利用ください。
寝心地が格段に良くなりますよ。
綿マイヤーとは
マイヤー毛布の多くが化学繊維性ですが、もちろん天然繊維で作られたものもあります。
「綿マイヤー」や「綿混マイヤ」ーなどは保温性、吸湿性にも優れ、肌触りも良く季節を問わず使用できます。
赤ちゃんの布団やおくるみにも
肌がデリケートで良く汗をかく赤ちゃんには「綿マイヤー」の寝具やおくるみが良いですね。
贈り物としても喜ばれるでしょう。
マイヤー毛布の弱点
お手頃な価格で色合いも綺麗なマイヤー毛布は、手触りも良くて温かくて重宝しますが、弱点も良く知っておきましょう。
毛足が潰れてしまうと台無し
化繊でもツルツルしっとりした手触りを楽しめますが、毛足が倒れて潰れたまま戻らなくなってしまうと、温かさが格段に落ちてしまいます。
経年劣化や長期保管などでこのような状態になってしまうと、残念ながら復元は難しいでしょう。
洗濯できるものが多いけれども。。。
化繊や綿混などのマイヤー毛布は家庭で洗濯できるものもあります。
赤ちゃんのおくるみやシングルサイズの毛布ぐらいならば洗濯機でも洗えるかもしれません(洗濯表示をしっかり確認してくださいね)。
しかしダブルサイズなどの大判マイヤー毛布は、洗って脱水をかけても、重い!
圧倒的に重くなります。
物干し台に持っていくのも大変です。
風に煽られたら洗濯バサミも吹き飛びます。
例えご家庭の洗濯機が大型で、ダブルのマイヤー毛布がすっぽり入るような大きさであっても、これはやはりクリーニング店にお任せください。
元通りのふわふわで温かい毛布として長く使うためにも、プロのお洗濯で、プラス「静電気防止」のオプションをお選びいただければ間違いなし(^O^)/
寒い季節になりますが、皆さまご自愛くださいね。