綿ローン って言いますよね。ローンってなに? 60とか80ってどういうこと?
暑くなってくると自然と、肌触りが良くて軽くて、目にも涼し気な衣類を選びますよね。
皆さんのお気に入りのプラウスやスカートも綿ローンかもしれません^^
ローンとは?
織り上げた生地の中でも「ローン」という生地は薄くて、滑らかで、緻密に織られた生地として知られています。
元々は麻で織られていたものを綿素材で模したものなので張りが良く表されています。
ローンはフランスの「Laon(ラン)」という町で作られたのが発祥で、この地名で呼ばれるようになったという説があります。
住宅ローンとか学資ローンという時のローン(loan)とは綴りが違う別の言葉です^^
60?80?これは何の単位?
ローン生地を表す時に80番手とか60番手と書かれていることがあります。
この数字は何を表しているのでしょうか?
凡その期待通り、この数字は生地を織り上げる時に使用される糸の太さを指しています。
番手とは一言でいうと糸の太さを表す単位で、「一定の重さあたりどれくらいの長さがあるか」です。
ややこしいので例を挙げてみましょう
綿糸の場合、1ポンド(453.6g)辺りの長さが840ヤード(768m)を1番手という単位です。
1ポンドの糸の長さが46kmほどで60番手という訳です。
そうです。番手の数が大きい方が「長い=糸が細い」となります。
糸によって単位が変わる?
先ほど「綿糸の場合」と書いたのには訳があります。
なんと!
糸の素材によって〇〇番手の単位が変わります(+_+)
綿の60番手と麻の60番手では長さが違うと言いますからややこしいですね。
それでも〇〇番手という呼び方をしている場合には、「数が大きい方が糸が細い」と思っていいでしょう。
これがデニールという単位になると話は別で、これは数が大きい方が糸が太くなります。
ストッキングやタイツを買う時に、デニールが大きいほど厚手のものであることは経験上皆さんご存知でしょう。
紡績の世界はなかなか難しいものです。
ローンの特徴
ではローンの生地はどのような特徴があるのか考えてみましょう。
軽くて滑らか
ローンはシンプルな平織りの生地です。
縦もヨコも等しく、だれたり伸びたりというトラブルが少ないのも魅力です。
通常は60番手以上の細い糸を使っていますから、薄くて軽くてサラリと滑らかという特徴があり、暑い季節にはピッタリですね。
上品な透け感も通気性の良さを感じさせます。
より軟らかさを求めるのなら番手の大きい(糸の細い)生地を、ハリやシャリっとしたコシを求めるなら番手の小さいもの(糸の太い)生地を選ぶと良いですね。
色柄が豊富
たくさんの色柄が選べるのもローンの良さです。
平織で滑らかな表面にはプリントがしやすく、幅広い種類があります。
現在は綿をはじめ麻やポリエステル混などの混紡糸でも作られています。
取り扱いは?
取り扱いタグを見てみましょう。
水洗いができるものが多いので、家庭でもお手入れして清潔を保てます。
ただし注意したい点があります。
ローンは弱い生地ではありませんが、決して強い生地でもありません。
特に濡れている状態のローン生地を強く引っ張る力が働くと、裂けたり破れたり、摩擦で表面が毛羽立ったりしやすくなります。
優しく水洗いしたら脱水は短めに、形を整えてから直射日光の当たらない、風通しの良い場所でしっかり乾かしましょう。
暑い夏でも「きちんと感」が演出しやすいローンのブラウスはおススメですよ(^O^)/