塩縮 塩縮加工 ってどういうこと?
皆さんは塩縮加工という生地を聞いたことがありますか?
「塩縮加工」という文字がもう既に訳が分からないですよね(*_*)。
「縮む」は分かるけれども「塩」って何?!
塩縮加工とは
デザインとしてシワを寄せたように加工した生地のカットソーやワンピースなど、上手に着こなせるとお洒落ですよね^^
岩のようなゴツゴツのシワ感やさざ波のように細かなシワなど様々
加工されたシワにも色々な種類があります。
紙を丸めて広げたようなシワやクレープ素材のように細かくて柔らかなシワ加工、四角や丸やひょうたん型がたくさん並んだような縮みなど、好みに合わせて選べるのが魅力です。
「生地を縮ませているようだ」というのは想像がつきますが、なぜこのように多くの表情があるのでしょう。
化学反応を利用して作る面白いデコボコ
塩縮加工とは、生地を苛性ソーダにつけ凸凹を出したり手触りを変える特殊加工です。
紐などで縛ってつければ、ゴツゴツとしたシワをつけることも可能です。
また苛性ソーダと、その液を染み込ませない防染剤との反応による収縮の差異を使ってポコポコした立体感を作ることもできます。
この苛性ソーダというのは水酸化ナトリウムのことで、食塩水を電解して作ります。
そうです。「なぜ塩??」の謎はここから来ているのですね。
しかし食塩水から作ると言っても苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)は強アルカリ製品であり、急性毒性物質です。
高濃度の苛性ソーダ溶液はきわめて危険で、皮膚についたら激しく皮膚を侵し、ほんの1滴でも目にはいると失明のおそれがあります。
「しょっぱいかな?」となめたりすることは勿論できません。
特徴
シワシワが特徴的な塩縮加工の生地を使った衣類は肌にくっつくことがなく、汗をかく季節でも快適です。
また細かな縮みをつけたものは軟らかさが出るので、ワンピースなどにも向いています。
綿とレーヨンの混紡で規則的な縮みを細かくつけるとデコボコが適度な厚みを生み、ジャケットなどにも良いでしょう。
それぞれの素材に縮みという表現を用いることで、新たな光沢や通気性、着じわを目立たせないといったメリットを形にすることが可能なのです。
肌を締め付けないという点では子どもにも大人にも快適に過ごせる衣類ですから、取り入れてみてくださいね(^O^)/