ニットの素材、それぞれの素材と特性を理解しておく!
朝晩ずいぶんと冷え込むようになってきました。
いよいよニットのシーズンですね。
そもそもニットとは?
縒った糸を編んだものを総称してニットと言います。
ほとんどの衣類は糸を織って作られており、織物の場合は、縦糸と横糸が垂直に交差して織られています。
それに対して、ニットは1本の糸をループ状に縦横方向に絡めながら編んでいます。
このループがニット特有のふんわり感と伸縮性を作っているのです。
ニットの素材は?
ニットの繊維は大まかに分けて植物性天然繊維、動物性天然繊維、化学繊維の3つに分類されます。
主な種類と、その良い点・悪い点をご紹介しましょう。
植物性天然繊維の良い点・悪い点
綿や麻などの植物性天然繊維は素肌に優しいやわらかさがあり、吸水性・保湿性が高いことから色々な衣類に使われていますね。
良い点 | 悪い点 | |
---|---|---|
綿 | ・柔らかい肌触り ・高い吸水性と保湿性 ・繊維が強く洗濯に耐える ・軽く、伸縮性に優れる |
・シワになりやすい ・洗った時に縮みやすい |
麻 | ・綿よりも丈夫な繊維 ・吸水性と発散性が高い ・通気性が良い |
・繊維が毛羽立ちやすい ・シワになりやすい ・保温性が低い |
動物性天然繊維の良い点・悪い点
良い点 | 悪い点 | |
---|---|---|
絹(シルク) | ・光沢感が美しい ・柔らかく肌触りが良い ・吸湿性が高い ・保湿性が高い |
・色落ちしやすい ・害虫被害を受けやすい ・家庭での洗濯が難しい |
羊毛(ウール) | ・シワになりにくい ・保湿性が高い ・保温性が高い |
・毛玉になりやすい ・洗った時に縮みやすい ・害虫被害を受けやすい |
カシミア | ・柔らかく肌触りが良い ・光沢感が美しい ・保湿性が高い ・保温性が高い |
・毛玉になりやすい ・洗った時に縮みやすい ・害虫被害を受けやすい |
化学繊維の良い点・悪い点
良い点 | 悪い点 | |
---|---|---|
レーヨン | ・柔らかい肌触り ・高い吸湿性 ・発色が良くカラーバリエーションが多い |
・シワになりやすい ・洗った時に縮みやすい ・摩擦に耐性が弱い |
アクリル | ・保温性が高い ・家庭で洗濯しやすい ・発色が良くカラーバリエーションが多い ・価格が手ごろ |
・毛玉になりやすい ・静電気が起きやすい |
ニット素材の選び方
温かさや保湿性という機能面でもファッション性という面でも、冬場大活躍のニット製品ですが、「チクチクする(T_T)」「静電気がパチパチする(T_T)」ということもありますよね。
ニット製品のチクチクはなぜ起こるの?
襟周りなどがチクチクするからニットは苦手・・・という方は是非参考にしてください。
ニットのチクチクは繊維の太さが原因となっていることが多いのです。
ウールだからチクチクする、と思われがちですが、一概にそうとは言えません。
ウールに限らず30ミクロン以上の太い繊維が全体の5%以上あるとチクチク感じると言われているからです。
例えばウールの繊維の太さはだいだい16ミクロン~40ミクロンです。これは品質によって異なりますので、チクチクするウールもあればチクチクしないウールもある訳です。
とは言えセーターを買いにお店に行って「このセーターの繊維の太さは何ミクロンですか?」という質問はあまりしませんね(*_*)
繊維の太さが分からない場合には毛の品質から目星が付けられます。
例えばメリノ種のウールは、繊維の太さが17~24ミクロンなので、チクチクすることは少ないでしょう。
またカシミヤの繊維の太さは、14~16ミクロンと、とても細いのでチクチク感はありません。
ニットの静電気はどうして起きるの?
静電気はプラスとマイナスのバランスが崩れたときに発生します。
?? 意味が分からないですよね(+_+)
繊維にはプラスの電気が帯電しやすいものと、マイナスが帯電しやすいものがあります。
これを混在させてしまうと静電気が起きやすくなるのです。
また静電気には発生しやすい環境というものが存在します。
「気温が25℃以下で湿度が20%以下」です。どうりで冬場に置きやすい訳です。
静電気に関しては以前のブログでもご紹介していますので、気になる方は是非こちらもお読みください。
いよいよ季節は冬ですが、お洒落で温かく着心地の良いニットで、快適に過ごしましょうね(^O^)/